主人公の岡田准一さん演じるフォトグラファーの聡と、麻生久美子さん演じるフラワーデザイナーを目指す七緒が、音を通じて惹かれ合う恋愛映画です。

コーヒー豆を挽く音、カメラを整備するブラシの音、フランス語を練習する声、キーケースの鍵の束がたてる金属音、鼻歌…。

同じアパートの隣同士に住む2人は、壁を隔てて聞こえてくる生活音に、お互い安心感や愛おしさを感じています。

だけど、互いに意識し合いながらも、実際に顔を合わせたことは一度もなく、2人はすれ違い続けるのです。

私の好きなシーンの一つは、七緒がある出来事にショックを受け、泣きながらフランス語の練習をするところ。いつもと様子が違うことを心配した聡は、壁の向こう側からはっぴいえんどの「風をあつめて」を彼女のために歌います。

(この曲は七緒もよく鼻歌まじりに歌っているのですが、実は2人にとって共通の思い出の歌でもあることが、のちのちわかります。)

物語は進み、あるきっかけで2人は顔を合わせることに(このシチュエーションも映画ならではというか、なかなかステキで憧れます)。このシーンでも音が重要な役目を果たしていて、聴き間違えることはない程聴き慣れた音なのに、その真相を本人に確かめることもできず、そのまま七緒が夢を叶えるためにフランスへ旅立つ日がやってくるのですが…。

最後のエンドロールは、音声だけでその後の2人の様子が流れます。音だけでも2人が幸せなのが伺えるので、是非最後まで観て(聴いて)ください!

顔も合わせたことのない相手にこんなにも好意を抱けるのは、2人のたてる音の優しさによるものなのかなと思います。ほっこり優しい気持ちになりたい時におすすめです。

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